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他力真実のむねをあかせるもろもろの正教は、本願を信じ念仏を申さば仏に成る、そのほかなにの学問かは往生の要なるべきや。まことに、このことわりに迷へらんひとは、いかにもいかにも学問して、本願のむねをしるべきなり。経釈をよみ学すといへども、聖教の本意をこころえざる条、もつとも不便のことなり。
(歎異抄第12章 註釈版聖典 839頁)
とありますように、あれもこれも、たくさん読めばいいというわけではなくて、阿弥陀仏の本願が書かれている本を読めばよろしいのです。
このブログの中にはいろいろな本が出てきますが、僧侶とか研究者でないのなら、全部読まなければならないということはありません。
私自身の勉強もまだ始まったばかりです。
今日は、「勉強」というより、「信を求めて」という意味で書きます。
本当は「求めて」というのはあまり使わない方がいいと思うのですが、求めている人の気持ちからいうと「求めて」になってしまうのですね。
言葉は難しいです。
阿弥陀仏によって救われるのであり、本を読むことによって救われるのではないということを踏まえた上で、聴聞としての聖教・仏教書の拝読という意味で、私なりに思いを述べます。
前回書いたものは基本的に省きます。
さて、本題です。
よく何を読んだらいいですかと聞かれます。
親鸞聖人の『教行信証』(『教行証文類』)を読むことのできる人ならそれば一番いいでしょうが、難しいですから、蓮如上人の『御文章』がよいと思います。
蓮如上人はどうも・・・という人は、親鸞聖人の和語聖教(『唯信鈔文意』とか『一念多念証文』など)がよいと思います。
ちなみに、大法輪12月号の特集は「浄土真宗聖典ガイド」です。
現代の人の書かれた書については、このブログで取り上げた方々、つまり、
深川倫雄師
加茂仰順師
梯 實圓師
紅楳英顕師
の著書はお薦めです。
他にも素晴らしい方がおられるでしょうが、私自身がまだお話を聞いたり、本を読んでいないので何とも言えません。
この4師の著作がいいと思いますが、コレクションをするわけではないでしょうから、全部で数冊でよいと思います。
(特に難しいものは信心を獲てから読まれたらよろしいでしょう。読まなければならないというものでもありませんけれど)
深川師の著作で手に入れやすいのは『仏力を談ず』(永田文昌堂)です。
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加茂師の著作で手に入れやすいのは『浄土真宗 信心』(永田文昌堂)と『真宗の信心』(探究社)です。
梯師の著作はCDも含めて既に何度も言及しました。
紅楳師の著作については前回述べました。
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各師それぞれの味がありますので、読む人との相性もあるでしょうから、どなたが一番いいということではないです。
これとは別に、妙好人のいろいろなお話はいいですね。
私はお軽同行が好きですが、これも好みです。
歎異抄第12章に書かれてある言葉を忘れず、読んだり聞いたりして下さい。