今日、日本の仏教各派を代表する「十三宗五十六派」と言われる中で浄土門は三宗十五派です。
(ウィキペディアより)
○浄土宗(総称)
・浄土宗(単称)
・西山浄土宗
・浄土宗西山深草派
・浄土宗西山禅林寺派
○浄土真宗(総称)
・浄土真宗本願寺派
・真宗大谷派
・真宗誠照寺派
・真宗高田派
・真宗三門徒派
・真宗興正派
・真宗木辺派
・真宗佛光寺派
・真宗山元派
・真宗出雲路派
○時宗(総称)
・時宗(単称)
もちろんこれ以外にも「派」はあります。
浄土宗を開いた人は法然上人です。
浄土真宗を開いたのは親鸞聖人ですが、浄土真宗では法然上人のことを「元祖」と言います。
親鸞聖人は「宗祖」「開祖」です。
時宗を開いたのは一遍ですが、一遍は法然上人の弟子の証空の弟子の聖達の弟子ですので、ひ孫弟子(こんな言葉があるかどうかは知りませんが)に当たります。
このように日本の浄土教・浄土門は、すべて法然上人から出ているのですが、法然上人の門流は
住信の『私聚百因縁集』では5流、
凝然の『浄土源流章』では7流、
静見の『法水分流起』では9流、
書かれています。
9流とは、
1.信空(白川門徒)
2.隆寛(長楽寺派、多念義)
3.弁長(鎮西派)
4.幸西(一念義)
5.親鸞
6.湛空(嵯峨門徒)
7.証空(西山派)
8.源智(紫野門徒)
9.長西(九品寺派、諸行本願義)
です。(順不同)
親鸞聖人の浄土真宗は別にして、浄土宗の流れは8つあるということですが、今日残っているのは、上にあげたように、
・浄土宗(単称)
・西山浄土宗
・浄土宗西山深草派
・浄土宗西山禅林寺派
の4つです。
「派」として分けますと、
・浄土宗 鎮西派 総本山 知恩院
・西山浄土宗 西山派 本山 光明寺(京都 長岡京市)
・浄土宗西山深草派 西山派 本山 誓願寺(京都市中京区 新京極)
・浄土宗西山禅林寺派 西山派 本山 禅林寺(京都市左京区 哲学の道の終・初点付近)
ですので、「鎮西派」と「西山派」の2派が現存する浄土宗です。
親鸞会の教学聖典(9)37の
問
現在は、浄土宗といってもいくつもあるが、その中の三つ以上をあげよ。
答
○西山派
○鎮西派
○九品寺派
は誤りです。
九品寺派の覚明房長西については↓などに書かれています。
(なるほど浄土宗 http://www.jodo.or.jp/jodoshu/people/chosai.html)
タグ : 浄土宗
判明することも間違えているわけですね。(法然上人も弟子に出典を調べさせたそうですから誰かに調べさせることはできたはずですよね)これはあのテキスト自体が相当怪しい出来というわけか・・・
・一人一日のうちに・・・が善導大師のお言葉とされていること。実際は浄度三昧経。
・御遺言鈔が出所不明のお聖教?であること。
・恩を知るは大悲の本なり・・・の出典。実際は大智度論。
・准如は顕如上人の次男ではなく、三男。
などがあります。
また、実在があやしいものとして、6-37の「神に仕えた者の恐ろしい結果を教えられた経文を書け」は、一切経の中には見当たりません。何かの偽経か消失した経典にあるのかもしれませんが、これまで経典名を聞いたことがありません。状況からすると、このような文が経典にあることは考えにくいことです。インドの神は梵天や帝釈天として仏教にとりこまれていますし、日本の神のことが経典に書かれているはずはありませんので。
しかし、これらのことはそれほど重要ではありません。
このエントリーの「浄土宗の派」や別のエントリーの別時意趣説(これは教学聖典の問題ではありませんが)も分かりやすいから書いたのであり、それらよりもむしろ、
1.設問における独特の用語法
2.設問と答えのミスマッチ
3.お聖教のご文を一部しか用いないこと
などの方が重要と考えております。
根拠だけは間違えないように入念に
チェックしたものですが、作成する
側は実は当然してしかるべき最終
チェックを全くしていなかったんで
すね。
一人一日のうちに・・・の御文なん
て何度も話の中に出てきたのに根拠
を間違えるなんて。間違ったことを
伝えたら切腹するとか言ってたのは
完全にハッタリですね。
まあ自分で作ったものに聖典なんて
つける男の意識なんてその程度かも
しれませんね。
いずれにしても出典が間違っていることには違いないです。
たぶん、思い込みでしょう。
かりましたが、観念法門はどうしてもみつけられませんでした。
よろしければ真宗聖典での(本願寺出版の七祖篇)ページ数を教えて頂
けないでしょうか。お忙しいところ申し訳ないですがよろしくお願い
いたします。
あと安楽集の御文は『人世間に生じておほよそ一日一夜を経るに、八億
四千万の念あり。一念悪を起せば一悪身を受け・・・』とあって大分違うなあ
というのが正直なところなんですが
これは法然上人のお言葉を善導大師がいわれた事としてあの有名なテキ
スト(青い冊子です)に書かれているとお考えでしょうか。
「登山状」や「四十八巻伝(勅修御伝・法然上人行状絵図)」に出ております。
たとえば『昭和新修 法然上人全集』で言いますと、登山状の所(418頁)に書かれています。
「四十八巻伝」ですと巻32に出ています。
そこでは「ある文には」とだけあります。その出典が「浄土菩薩経(浄土三昧経、浄度三昧経とも)」です。
やはり近藤さんがあげておられる
1,2,3の方が問題ですね。
『一人一日中。八億四千念。念念中所作。皆是三途業トイヘリ。』
(拾遺黒谷上人語燈録)