歎異抄後序の構造

--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2009/09/13(日)
妙音院了祥師の歎異抄聞記に添えられている科文をまず示します。
なお、了祥師は「後序」を「後述」と書いています。
数字はアレンジしました。

Ⅰ.正結垂誡
 1.示異義源
 2.引古勘今
  ⑴出祖語
  ⑵例当時
 3.述卑謙譲
Ⅱ.兼示附録由
 1.歎将来惑
 2.示防難則
  ⑴示聖教量
  ⑵示釈法眼
 3.正述附録
Ⅲ.重結垂誡
 1.出祖訓
  ⑴深信訓
   ①正出
   ②述成
    ⒈合宗家
    ⒉寄自身
  ⑵帰愚訓
   ①述懐
   ②正出
 2.正結誡
Ⅳ.総結立題
 1.述編集卑懐
 2.述立題意趣
 3.禁室外流布



これを実際に後序の文にあてはめます。
後序を読む時の参考にして下さい。
信心同異の諍論を含め、親鸞聖人の言葉が3箇所出てきます。

Ⅰ.正結垂誡
 1.示異義源
     右条々は、みなもつて信心の異なるよりことおこり候ふか。
 2.引古勘今
  ⑴出祖語
    (信心同異・信心一異の諍論。文は省略します)
  ⑵例当時
     当時の一向専修のひとびとのなかにも、親鸞の御信心に一つ
     ならぬ御ことも候ふらんとおぼえ候ふ。
 3.述卑謙譲
     いづれもいづれも繰り言にて候へども、書きつけ候ふなり。
Ⅱ.兼示附録由
 1.歎将来惑
     露命わづかに枯草の身にかかりて候ふほどにこそ、
     あひともなはしめたまふひとびとの御不審をもうけたまはり、
     聖人の仰せの候ひし趣をも申しきかせまゐらせ候へども、
     閉眼ののちは、さこそしどけなきことどもにて候はんずらめと、
     歎き存じ候ひて、
 2.示防難則
  ⑴示聖教量
     かくのごとくの義ども、仰せられあひ候ふひとびとにも、
     いひまよはされなんどせらるることの候はんときは、
     故聖人の御こころにあひかなひて御もちゐ候ふ御聖教どもを、
     よくよく御覧候ふべし。
  ⑵示釈法眼
     おほよそ聖教には、真実・権仮ともにあひまじはり候ふなり。
     権をすてて実をとり、仮をさしおきて真をもちゐるこそ、
     聖人の御本意にて候へ。かまへてかまへて、聖教をみ、
     みだらせたまふまじく候ふ。
 3.正述附録
     大切の証文ども、少々ぬきいでまゐらせ候うて、目やすにして
     この書に添へまゐらせて候ふなり。
Ⅲ.重結垂誡
 1.出祖訓
  ⑴深信訓
   ①正出
     聖人のつねの仰せには、
     「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに
     親鸞一人がためなりけり。
     されば、それほどの業をもちける身にてありけるを、
     たすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」

     と御述懐候ひしことを、
   ②述成
    ⒈合宗家
     いままた案ずるに、善導の
     「自身はこれ現に罪悪生死の凡夫、曠劫よりこのかた、
     つねにしづみ、つねに流転して、出離の縁あることなき
     身としれ」(散善義)
     といふ金言に、すこしもたがはせおはしまさず。
    ⒉寄自身
     さればかたじけなく、わが御身にひきかけて、
     われらが身の罪悪のふかきほどをもしらず、如来の御恩の
     たかきことをもしらずして迷へるを、おもひしらせんがため
     にて候ひけり。
  ⑵帰愚訓
   ①述懐
     まことに如来の御恩といふことをば沙汰なくして、
     われもひとも、よしあしといふことをのみ申しあへり。
   ②正出
     聖人の仰せには、
     「善悪のふたつ、総じてもつて存知せざるなり。
     そのゆゑは、如来の御こころに善しとおぼしめすほどにしり
     とほしたらばこそ、善きをしりたるにてもあらめ、
     如来の悪しとおぼしめすほどにしりとほしたらばこそ、
     悪しさをしりたるにてもあらめど、
     煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろづのこと、
     みなもつてそらごとたはごと、まことあることなきに、
     ただ念仏のみぞまことにておはします」

     とこそ仰せは候ひしか。
 2.正結誡
     まことに、われもひともそらごとをのみ申しあひ候ふなかに、
     ひとついたましきことの候ふなり。
     そのゆゑは、念仏申すについて、信心の趣をもたがひに問答し、
     ひとにもいひきかするとき、ひとの口をふさぎ、相論をたたん
     がために、まつたく仰せにてなきことをも仰せとのみ申すこと、
     あさましく歎き存じ候ふなり。このむねをよくよくおもひとき、
     こころえらるべきことに候ふ。
Ⅳ.総結立題
 1.述編集卑懐
     これさらにわたくしのことばにあらずといへども、
     経釈の往く路もしらず、法文の浅深をこころえわけたることも
     候はねば、さだめてをかしきことにてこそ候はめども、
     古親鸞の仰せごと候ひし趣、百分が一つ、かたはしばかりをも
     おもひいでまゐらせて、書きつけ候ふなり。
 2.述立題意趣
     かなしきかなや、さいはひに念仏しながら、直に報土に生れず
     して、辺地に宿をとらんこと。
     一室の行者のなかに、信心異なることなからんために、
     なくなく筆を染めてこれをしるす。
     なづけて『歎異抄』といふべし。
 3.禁室外流布
     外見あるべからず。

中心となるテーマによって大きく分けると、
1.信心同異の諍論を通して
2.聖教について
3.「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。…」のお言葉について
4.「善悪のふたつ、総じてもつて存知せざるなり。~ただ念仏のみぞまことにておはします。」のお言葉について
5.結び

の5つになろうかと思います。
スポンサーサイト
この記事へのコメント
URL:
Comment:
Pass:   
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック

 | Copyright © 21世紀の浄土真宗を考える会 All rights reserved. | 

 / Template by パソコン 初心者ガイド
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。