三輩段

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2009/10/28(水)
『無量寿経ガイド』(山口教区基幹運動推進委員会編 探究社刊)の説明
(ISBN4-88483-682-0 C0015)

  三輩段は、人天の機類を上輩・中輩・下輩の三種類に分けて、それぞれに往生のための因行と往生の姿が示されています。
  上輩には、因行は「家を捨て欲を離れて修行者となり、さとりを求める心を起して」という諸行と「ただひたすら無量寿仏を念じ」という念仏が挙げてあります。往生の姿は、臨終来迎と彼土不退転と神通力が説かれてあります。
  中輩には、因行は「この上ないさとりを求める心を起し」「八斎戒を守り、堂や塔をたて、仏像をつくり、修行者に食べ物を供養し、天蓋をかけ、灯明を献じ、散華や焼香をして」という諸行と、「ただひたすら無量寿仏を念じる」という念仏が挙げてあります。往生は、化仏の来迎と彼土不退転等が説かれています。
  下輩には、因行は「この上ないさとりを求める心を起し」という発菩提心という諸行と、「十念」の念仏を挙げています。往生は、夢のごとくに仏を見て往生と説かれています。
  この三輩段は、このように三輩ともに諸行と念仏とを挙げてあります。これを法然上人は「選択集」三輩章に、「三輩念仏往生の文」と標挙して引用されてありますから、この三輩を念仏往生の文と解釈されたということができます。つまり三輩は第十八願の十方衆生、諸有衆生を開いたと見られたのです。
  これに対して、御開山さまは、『本典化巻』に第十九願を引用して、後、「此の願成就の文は、すなわち三輩の文これなり」として「『大経』にいはく」として三輩の文を引用されていますので、三輩段は十九願諸行往生の文と見られたということになります。
  なぜこのような異なった解釈が出てくるかということは、法然上人の三輩章の解釈に、諸行と念仏の取り扱い方を三種類に分けてあるところから来るのです。その三種類の立場とは「廃立・助正・傍正」です。
  第一に、廃立とは、念仏は本願の行であるから立て、諸行は非本願の行であるからこれを廃するという立場です。この場合、念仏一法を修するのですから、諸行が示されてあるのは、機類を示すだけであって、実際に修するのではないということになるのです。すなわち、かつて諸行を修していた機類に上中下の差別があることを表し、これらの差別の機類もみな念仏の一法によって救われることを説いているのです。この立場は非本願の諸行を廃し、本願念仏を立てるのですから、三輩段の文は弘願の念仏往生を示すことになるのです。
  助正とは、諸行をもって念仏を助け、この助けをもって往生の因行に擬するのです。この立場は要門に属することとなり、三輩段の文は自力諸行往生となります。
  傍正とは念仏と諸行を相い並べて、いずれも往生の行として取り扱いつつ、その中に傍正を分ける扱いです。この場合、念仏は諸行と同格で、万行超過の弘願念仏ではなく、万行随一の念仏ということになります。この立場でいうと傍正とは要門諸行往生となるわけです。
  以上、三輩の廃・助・傍の扱い方に従えば、廃立の立場では、弘願念仏往生となり、助正、傍正の立場では、要門諸行往生となります。三輩段の取り扱いを法然上人が念仏往生の文とされるのは廃立の立場であり、宗祖がこれを諸行往生の文とされるのは真仮をたてるからにほかなりません。
(以上)

これをまとめますと
【廃立の立場 弘願念仏往生】
上輩 諸行 捨家棄欲而作沙門発菩提心→廃
    念仏 一向専念無量寿仏→立
中輩 諸行 当発無上菩提之心
       多少修善奉持斎戒起立塔像飯食沙門懸燃燈散華焼香→廃
    念仏 一向専念無量寿仏→立
下輩 諸行 当発無上菩提之心→廃
    念仏 一向専意乃至十念念無量寿仏→立

これが分かりにくければ、並び変えると次のようになります。
どちらがいいでしょうか。

諸行→廃
  上輩 捨家棄欲而作沙門発菩提心
  中輩 当発無上菩提之心
     多少修善奉持斎戒起立塔像飯食沙門懸燃燈散華焼香
  下輩 当発無上菩提之心
念仏→立
 上輩 一向専念無量寿仏
 中輩 一向専念無量寿仏
 下輩 一向専意乃至十念念無量寿仏

【助正・傍正の立場 要門諸行往生】
三輩とも念仏は万行随一の念仏で、諸行と同格

となります。
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