「幾たびか お手間かかりし 菊の花」という加賀の千代女の句は、阿弥陀仏に救われた人が、阿弥陀仏や釈尊、七高僧、親鸞聖人そして次第相承の善知識方のご恩を偲んで作ったものです。
また、「菊」を「聞く」に、「花」を「信の花」にかけてあると思われます。
これで題名と内容が結びついたと思いますが、なぜすぐに結びつかないのか考えますと、この句を「単に菊の花の句」あるいは「倫理道徳・人格形成をあらわした句」と思われていたからではないでしょうか。
千代女は「お手間」と「手間」に「お」をつけていますが、ここも大事です。
会社などの組織の上司がなかなかスキルアップしない部下を見て
「『幾たびも 手間のかかりし 菊の花』だなぁ」
などと言っているとすれば、とんでもない間違いです。
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