弥陀タノムとは、あてにするとか、たよりにするとか、たのみにすることでありません。
あて、たよりにすることのたよりにないことであるからです。
弥陀にまかすというが、弥陀に何をまかすのか。
それは手をまかすでない。足をまかすではない。心をまかすのでもない。心をまかせば勝手につかわれないことになります。いま、まかすとは、往生をまかすのであります。それは臨終にまかすのか。いやそうではありません。
まかすとは、後生の大事をまかすのであります。心配をまかすのであります。
タノムとはあてにすることでもない。力にすることでもない。そうではない。タノムとは弥陀の勅命を受けとるのであります。
「御助け候へ」「タスケタマヘとタノム」は、我能く汝を護るの摂取不捨のお言葉を聞思した。信受したこころであります。