『真宗の御法義』(加茂仰順師)より
真宗の信心
一
阿弥陀さまの方から言えば「タノメ助ける」「マカセヨ助ける」です。
私の方から言えば「弥陀をタノム」というのです。
それで、つまり私は「弥陀の仰せ」を「はい」と頂くということしかないのです。
「はい」と頂いたとき、助けられたのです。これが「信の一念」です。
二
つまり、「そのまま助けるぞ」を、「はい」「ああ、ありがたや」と、頂いたのです。
これが、「弥陀をタノム」ということです。つまり信心です。
三
それが、「お浄土参り」は弥陀に「マカセタ」ということにしていただいたことになります。それですから、私がお浄土へ参らせていただくことは、まちがいないのです。
四
そのあとは、称名を大切に退転なく相続させてもらうのです。これだけです。
五
「わが口に 称ふる御名を わが耳に 聞いてよろこぶ ほかなかりけり」です。
六
以上、このことは、鮮妙和上が仰せられていることです。